【映画】ラ・ラ・ランド 〜春夏秋冬=起承転結〜
この世界観にのめり込めるかどうか、がキモ。
「夏」の途中あたりからがっつりのめり込めたからよかった。
夢追い人の男女のサクセスストーリーとラブストーリーが交じったような映画。
ミュージカルは今までに一度しか観たことがないけど(マイフェアレディ)、それがよかったからミュージカル自体にのめり込みやすかった。
「春」は、そこまで大きい転換がなかったから、まずは音楽が織りなす非日常を楽しんだ。
夢を追う2人の日常に、ミュージカルが入ることで、喜怒哀楽がより強く表現されて日常に深みや彩りが加わり、非日常な世界になっていく。
「夏」から徐々に恋愛と夢追うことを両立することによる葛藤が生まれていき、亀裂が生じ出す。
ストーリーが大きく前進していく。
片方が成功ルート(でも本当の夢への道ではない)、片方は失敗ルート。
傍らでは夢追うことを諦めそうで、傍らでは大人になりきれないし夢からは遠ざかるばかりであることから生まれるお互いのもやもや、からの衝突。
同じ状況になったらどうなるかなーと考えながら観てた。
それでも結局お互い諦めずに、自分の夢を追って結果、実現する。
2人に共通していたのは、夢へのこだわりと正しい努力と行動。
夢を持っているだけでも十分幸せだが、紆余曲折ありながらも、成功していく姿を見るとやっぱり胸が熱くなる。
春夏秋冬で起承転結を作っているのも秀逸。
春で出会い、冬で別れる。
さらに、春が伏線となっており、しっかりと冬で回収される。
どちらかを得ること(夢)で、どちらかを失うこと(恋愛)になっても、彼らは夢を実現することを選んだ。
最後の演奏でのセバスチャンの空想は切なさもあり、嬉しさもあり、感謝もあったように思えた。
お互いの表情から見ても、お互いの選択に満足げな笑みが印象的。
何というか、ひとことで言うと「細部までこだわっていて完璧な映画だなー」です。笑
一緒に夢を追っていける関係性は本当によい。
2人が別れないといけなかった理由がわからず、そこだけもどかしかった。