シネマライフキャリア - Cinema Life Career -

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【映画】きみと、波にのれたら 〜波に乗ることの意味〜

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きみと、波にのれたら

守りたい人がいる。会いたい人がいる。

試写会にて鑑賞。
脚本はわりとよくて、水をうまく使った程よいファンタジックな異世界感と実はこことここが繋がっていてこうなっていく物語性はしっかりあった。
あとは映像と音の綺麗さは言わずもがなでよい。

ただ、なんか物足りない感じというか、何か響くものや残るものがあったかというとそうでもなく、ただただ綺麗に始まって綺麗に終わっていった感じ。
それはそれで全然悪くはないんだけど、そんな感じでした。

おそらく時間の問題(96分の短さ)と感動が増幅されるはずの音楽(や歌)が逆にハマってなくて違和感を感じたからかもしれない。
なんか全体的に波長が合ってなくて、それが悪い方向にいってしまった典型的な例な気がする。
アニメーション作品では、やっぱり映像や音のよさがしっかり物語に相乗効果を生まないとなかなかグッとまでは来ない。

脚本のよさについては、「きみと、波にのれたら」というタイトルに、色んな意味が乗っかっていき、それが今作における最大のメッセージとなっているところである。

サーフィンを主とした映画でこのタイトルなので、何かありきたりな恋愛映画に落とし込まれていくと思いきや、その要素は持ちつつも、本質的には自分と向き合うこと、自分で道を選び前に進んでいくことの勇気の大切さを表現しているような作品である。

波に乗るというのには、実はそういう意味も隠れていて、それが物語が進むにつれて、あらゆることが明らかになっていき、そのメッセージの後押しとなっていく。

地に足をつけて、自分の特性を活かして、納得感を持ちながら、誰かのためになることができることを見つけていく。

普段生きていると生活自体が惰性になったりで、あまり考えずに放置していることが多いことは実は考えてみると意外と人それぞれに上記のようなことはあって、それは自分でなく誰かが気づかせてくれることもある。
自分以外の誰かと向き合うことで、自分と向き合うことにも繋がり、それが見つける後押しになる。

そんな奇跡的な出会いとそれにより変わりゆくヒロインとヒロインを守りながらも諭していく主人公。

そして大きな波に乗り、清々しく前向きに前進していく形で終えていくラスト。
そこまで深い感動があったわけではないが、前向きに一歩を踏み出してみようと思える作品。

綺麗な物語に、綺麗な映像と音。
それだけでも、それはそれとしてよかった。

P.S.
声に関しても川栄李奈ということで注目してて、よかったけど、ちょっと全体的にオーバーな感じはした。
これはどちらかというと演出側に対しての違和感かもしれない。

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