シネマライフキャリア - Cinema Life Career -

映画やドラマをメインにコンテンツの感想記事と生き方やキャリアを考える上で参考になりそうな記事を書いていきます。

邦画

【映画】カメラを止めるな! 〜想定外のカラクリが織りなす最高のおもしろさ〜

カメラを止めるな! 映画史をぬり変える"ワンカット・ゾンビサバイバル!"……を撮ったヤツらの話。 更新滞っていましたm(_ _)m これからはできるだけ更新いたします! この映画は本当に二度始まります。 ネタバレしたら楽しさが半減するので、完全にネタバレ…

【映画】blank13 〜父の空白の13年間〜

内容に対しての尺(70分)、父親蒸発後の家族のみを描くのではなく父親にもスポットライトが当てられる展開、物語の進み方のユニークさ、シリアスな内容に温もりを入れ込んで上手に中和させていく流れ、は素晴らしいと感じたし、新しい映画の形を観ることがで…

【映画】サニー32 〜コメディに社会問題風刺〜

白石監督にキャストにピエール瀧、リリーフランキー、門脇麦ということで、期待して鑑賞。凶悪において、実話をもとに様々な人間の鬼畜さを表現した白石監督であるが、今作も実話をベースの作品である。今作は、2004年に佐世保在住の小学生6年生の女の子が同…

【映画】リバーズ・エッジ 〜平坦な戦場で僕らが生き延びること〜

「GO」の行定監督×二階堂ふみ主演ということで、公開前からとても楽しみにしていた今作。高校生という社会の閉じられた狭い世界の中で、飄々と、自分を隠して綺麗なところだけ見て日々を過ごす。なんとなく他の人と仲良く打ち込めることがあって、それに打ち…

【映画】犬猿 〜兄弟姉妹だからこその嫉妬、羨望、愛憎〜

設定は少々荒削りというか、大袈裟な感じはするけど、兄弟姉妹の似ているようで違うくて、距離が近くて関わらざるを得ないときに、お互いに相手に思うことや比較して自身をどう考えているか、が上手に描かれている。今作では、「兄弟姉妹=お互いをよく知り…

【映画】羊の木 〜受容する先に見えるもの〜

キャッチコピー(信じるか疑うか)と吉田大八監督にこのキャストでかなり期待して鑑賞したが、思ったよりはハマらず。群像劇としてもヒューマン映画としても物足りない。とはいえ、サイコにもサスペンスにも振り切ってる感じではなかった。「怒り」みたいな…

【映画】嘘を愛する女 〜愛とはその人を知り、全てを受け入れること〜

「嘘を愛する女」の「嘘」とは、過去を消した彼小出桔平(高橋一生)のことであった。ヒューマンミステリーに該当するような作品であるが、評価が意外と低い印象。理由は、どちらもの要素が中途半端であったからだろうか。まあ確かに振り切れた方がより映画…

【映画】WOOD JOB! 神去なあなあ日常 〜プランドハプンスタンス〜

少年よ、大木を抱け。都会の一人の青年が、大学受験に落ち、当時の彼女にも振られ、ひょんなことから見つけたポスターの女性に惹かれて、林業を始めていき、厳しい環境の中もがき続けて、成長していき、周りの心までもを動かしていく感動的で笑いもあるコメ…

【映画】凶悪 〜知るべき闇は、真実の先にある〜

知るべき闇は、真実の先にある。白石監督の初長編作品。実際に起きた連続殺人事件の「上申書殺人事件」を、獄中の死刑囚が告発、その真相を新潮45編集部が暴き、首謀者逮捕に至るまでを描いた犯罪ドキュメント『凶悪 -ある死刑囚の告発-』を、映画化した作品…

【映画】ビジランテ 〜容赦しない運命が暴れ出す〜

容赦しない運命が暴れ出す。 大ヒット作「22年目の告白」の入江監督の作品。公開初日に鑑賞。 今作は、「22年目の告白」とは異なり、展開やスピードだけで惹き込むわけではなく、非現実と現実のちょうど間くらいの環境下をしっかりと描きつつ、兄弟それぞれ…

【映画】シン・ゴジラ 〜現実(ニッポン)対 虚構(ゴジラ)。日本はまだまだいける〜

現実(ニッポン)対 虚構(ゴジラ)。本日、初地上波放映。2回目の鑑賞。様々な視点から、現在の「日本」を観ることができてとてもおもしろい!設定としては、核分裂反応を起こした人間の想像をはるかに超えた生物(ゴジラ)がもし出てきたら、日本はどのよ…

【映画】南瓜とマヨネーズ 〜好きを押しつけないこと〜

ツチダ(臼田あさ美)、せいいち(太賀)、ハギオ(オダギリジョー)のキャスティングが完璧。共感できる点と共感できない点が入り混じり、「好き」という感情の脆さやそれを相手に受け入れられるように表現することの難しさ、向き合いたくない(見たくない…

【映画】ラストレシピ ー麒麟の舌の記憶ー 〜過去と現在、実は繋がっているそれぞれ、壮大な物語〜

キャスト(特に真骨頂である献身的妻役の宮崎あおい)目当てで鑑賞。物語が本当に壮大で、じわじわと沁み渡ってくる大作。純粋に感動できる素敵な物語。今作が実話だったら本当にすごいなーと思ったけど、どうやら実話ではないみたい。まるで実話かのように…

【映画】彼女がその名を知らない鳥たち 〜この究極の愛に名前をつけたい〜

なかなかのどんでん返しをくらった。異常は日常の中にひっそりと潜んでおり、愛は度を超えると狂気に繋がるとでも言いたいのであろうか。愛とはここまで強く人を動かすとでも言いたいのであろうか。それでも最終的に腹落ちした方向性としては、自分のことを…

【映画】あゝ、荒野(後編) 〜振り向くな、後ろには夢がない〜

ご無沙汰しております。 仕事が忙し、なかなか更新できていませんでした。 「あゝ、荒野」 前編後編含めての感想、とにかく震えた。新宿という日本の縮図、2021年の日本を表したかのような演出。新宿を舞台にするからこそ、日本を見ているように思える。妙に…

【映画】桐島、部活やめるってよ 〜ヒエラルキーの真髄を通して気づく、他者にすがらず自分に正直に生きることの大切さ〜

こんな作品だったとは!原作が、「何者」を書いている朝井リョウさんやったから、あるあるの人間の負の部分が表に出てくる作品だろうなーとは思っていたけど、わりと万人受けしてそうやったから、こんな映画だとは思ってもいなかった。見逃さなくてよかった。…

【映画】ぐるりのこと。 〜夫婦だからこそわかちあえること、寄り添い合えること〜

めんどうくさいけど、いとおしい。いろいろあるけど、一緒にいたい。グッとくる。「夫婦」であることのよさ、辛さ、寂しさ。「夫婦」だからこそ気づくこと、気づかないこと、考えてしまうこと、見逃したいけど見逃せないこと、向き合わないといけないこと、…

【映画】真白の恋 〜普通とは何か〜

恋をした真白は、「普通」の女の子でした。「好き」とは、「愛すること」とは、どういう感情なんだろう、どういうことなんだろうと、最近ゆるっと考えることが増えた(気持ち悪くてすみません笑)ときに、この作品が上映されていることを知り鑑賞。どっぷりと…

【映画】葛城事件 〜家族崩壊〜

無差別殺人事件をモチーフに、家族、社会での生きづらさ、死刑制度の是非など、様々な問題に切り込んでいて、しかもそれがしっかりと演出によって考えさせられる。非常に重いテーマが並ぶが、見応えのあるよい映画だった。家族の崩壊は思ったよりはやく、そ…

【映画】ゆきゆきて神軍 〜戦争が生んだ奥崎謙三という狂人のドキュメンタリー〜

少し観るのが怖かったですが、意を決して鑑賞。奥崎謙三という、まさに(国家の身勝手とも言える)戦争が生んだ、類稀なく、他者が理解し得ないほどの精神と信念と正義感と行動力を持った狂人が、ただひたすらに亡くなった方々のために、真実を追っていく中…

【映画】日本で一番悪い奴ら 〜警察組織の闇〜

まずはこれが実話であることへの衝撃。警察って小さい頃は絶対的正義なイメージがついていたけど、自分が成長していくにつれてそのイメージに崩れが出てくることがある。まあ点数やら実績やら成果やらで語られてくると、結局のところみんな人間やし、結果を…

【映画】夏の終り 〜ひたすらにセンセーショナルな愛〜

キャスト(満島ひかり、綾野剛)目当てで鑑賞。瀬戸内寂聴原作。瀬戸内寂聴、こんな煩悩を抱えていたからこそ出家したのか、出家したからこんな煩悩を抱えるようになったのか。どちらにせよこの本に至るまでの瀬戸内寂聴の半生もすごく気になる。すごく繊細…

【映画】愚行録 〜そこには、善意も、悪意もない〜

仕掛けられた3度の衝撃。あなたの日常が壊される。他人を語り、本性を現すのは、誰だ?そこには、善意も、悪意もない。妻夫木聡×満島ひかりのW主演。ずっと楽しみにしていた愚行録。やっと観に行けました。日常に潜む人間の醜い部分を余すことなく見せつけら…

【映画】打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 〜忘れられないほど綺麗な小学生の思い出〜

アニメver.はまだ未鑑賞。岩井監督×大根監督から生まれる作品がどうも想像できない。過去作風もまるで対照的なので、逆に興味があるが、とりあえずこちらから!45分という短い尺の中に、小学生のあらゆる要素が詰め込まれていて、何か観ていて懐かしくなり、…

【映画】そして父になる 〜父親として、仕事人として〜

6年間育てた息子は、他人の子でした。以前土曜プレミアムでやっていましたね。 私は、以前にDVD借りてたからそちらで鑑賞しました。父親、母親、そして家族とは。何をもって「父」であるのか、「母」であるのか、「家族」であるのか。「父」として大切なこと…

【映画】彼女の人生は間違いじゃない 〜光に手を伸ばす〜

光に手を伸ばす。映画を最後まで観たあとに、「彼女の人生は間違いじゃない」のタイトルがしっくりきた。「彼女の人生は正しい」でもなく、「彼女の人生は間違っている」でもなく、「彼女の人生は間違いじゃない」。人生が正しいかどうかなんて人それぞれが…

【映画】あゝ、荒野(前編) 〜孤独をブチ壊せ〜

ずっと楽しみに待っていた今作。やっぱり期待は裏切られなかったし、むしろ期待以上によかった。二部作になっているのに、前編だけで上映時間157分とやや長めではあるが、本当に長さを感じないし、そこに2021年の新宿にタイムスリップしたかのようにのめり込…

【映画】夜空はいつでも最高密度の青色だ 〜十人十色な生き方の受容〜

TAMA映画賞作品賞受賞作品。透明にならなくては息もできないこの街で、きみを見つけた。悪い予感だらけの今日と明日が、少しだけ、光って見えた。 生きることを肯定されたような気がした。どんな生活でも、生き方や考え方が変わっていても、他の人と違ってい…

【映画】きみはいい子 〜人は強そうに見えて弱く、誰にでも抱きしめられたい瞬間がある〜

2〜3回泣いた。テーマはとても重い。虐待、学級崩壊、いじめ、認知症、身体障害、モンスターペアレント。普通であればそれぞれが1つのストーリーとして描かれるくらいたくさんの重たいテーマが並んでいる。それでも内容は本当に優しい。かつて虐待にあいな…

【映画】海辺の生と死 〜戦争下で人を愛することの覚悟〜

「海辺の生と死」 このタイトルに惹かれた。 満島ひかりが主演と知って観ないわけにはいかないと思った。 「むかーしむかし、世界中で戦争が行われていた頃の話です。」 満島ひかりのナレーションから映画がスタート。 しんみり、ゆっくりと戦時中の恋愛、生…