ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(Once Upon a Time in Hollywood)1969年にカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーにハリウッド女優シャロン・テート残虐に殺害されたシャロン・テート殺人事件を背景に、当時のハリウッド映画界を描いて…
母さんがどんなに僕を嫌いでも大好きをあきらめない。原作の著者自身が、経験した虐待やいじめからのトラウマを、周りの人々の温かさに触れ、受け入れられ、助けられることで、乗り越えていくまでが描かれている作品。こういう作品を観ると、世間的に繋がる…
アルキメデスの大戦これは、数学で戦争を止めようとした男の物語。よかった!架空人物である天才数学者が主体となり余すことない緊迫感から来る飽きない展開を保ち続けるおもしろさを軸としたエンタメ性を持ちつつ、天才数学者を架空人物として入れることに…
旅のおわり世界のはじまり私の心は迷子になった。遠い空の下、"新しい自分"に出会う。待望の黒沢清監督の最新作は、前田敦子主演で、今までとは少し毛色の違う作品。一人の女性の無気力の生が一つの旅を通して、確かなる生への新しい第一歩を踏み出していく…
バーニング 劇場版(Burning)彼女は一体、なぜ消えたのか?村上春樹原作の短編小説『納屋を焼く』を、韓国のイチャンドン監督が映画化した作品。どんでん返しミステリーかと思いきや、また新たな私的映画の扉が開かれたよい意味で裏切られた現代社会のメタ…
Diner ダイナー美味いメシを食うか?それとも死ぬか?試写会にて鑑賞。色彩豊かで一気に蜷川監督の世界観に引き込まれるアート的作品。キャストまでもがアーティスティック。物語性は弱く脚本がやや荒削りな感じなのは否めないが、そんなことは気にならない…
よこがおある女のささやかな復讐。ちゃっかり下半期で最も楽しみにしていた作品。積み上げてきたものから作った幸せな生活を、想定外に崩されていってしまう女性。その女性のそこに至るまでの背景や心情を生々しく描いていくことで、人間のえぐみと社会の不…
花筐/HANAGATAMI少年は魂に火をつけ、少女は血に溺れる。久しぶりに生涯ベストを揺るがす傑作に出会えてしまった。いきなり物凄い衝撃が走って、そこからずっと衝撃が乗っかり続けてくる感じ。まずは、純文学をそのまま映像化したような古風な美しさと奥ゆか…
天気の子これはー僕と彼女だけか知っている、世界の秘密についての物語。世界の大多数よりもたった1人の最愛の人を選ぶ純愛を、まさかの天気を題材にここまで自然と情緒溢れる形に落とし込んでいく内容に、いつの間にか魅かれていき、引き込まれていった。…
トイ・ストーリー4(Toy Story 4)あなたはまだー本当の「トイ・ストーリー」を知らない。トイ・ストーリー3が完璧すぎる終わり方で、その次にどんなものができあがるのか想像できてなかったけど、「そう来たか!」という内容で、驚きと同時に、とても楽しむ…
ホットギミック ガールミーツボーイ3つの初恋。1つの答え。これを10代で観ることができていたら、もっと早くに自分の世界が変わっていただろう。自分の世界というと語弊があるか。この世界を自分のものとしてもっと肯定的に、前向きに自分の人生を歩めるきっ…
新聞記者この映画を、信じられるか?東京新聞記者・望月衣塑子の同名ノンフィクションを原案に、若き女性新聞記者とエリート官僚が真実を明らかにするための対峙と葛藤が描かれている作品。まずは今作を全国公開で放映することができたこと、ここまでリアル…
ウィーアーリトルゾンビーズ(WE ARE LITTLE ZOMBIES)生きてるくせに、死んでんじゃねえよ。青の帰り道の後に本作を観たのはミスったかもしれない。リトルゾンビーズたちに青の帰り道の7人を見せてあげたいと思った。まあそんなことをしても彼らには意味が…
きみと、波にのれたら守りたい人がいる。会いたい人がいる。試写会にて鑑賞。脚本はわりとよくて、水をうまく使った程よいファンタジックな異世界感と実はこことここが繋がっていてこうなっていく物語性はしっかりあった。あとは映像と音の綺麗さは言わずも…
町田くんの世界この世界は悪意に満ちている。でもーー町田くんがいる。映画をずっと鑑賞し続けていると、時々どんな映画を今自分は欲しているのかがわからなくなることがある。最近そんな気持ちになりながらも色んな映画やドラマを鑑賞しているが、今一番鑑…
長いお別れだいじょうぶ。忘れることは、悲しいだけじゃない。厳格であった父親が認知症になることで、家族が再度触れ合っていき、また新しい家族が始まり作られていく物語。認知症のことを、徐々に記憶がなくなり、忘れていくことから、「長いお別れ」と呼…
さよならくちびる大好きだから、サヨナラを歌う。小松菜奈×門脇麦という自分史上最高の共演に成田凌。あいみょん、秦基博の楽曲提供とたまらなさすぎる予感しかしなくて、ずっと楽しみにしてた。正直キャストと音楽だけで鑑賞し、内容はどうだろうと思ってい…
紙の月最も美しい横領犯。八日目の蝉の原作でお馴染みの角田光代原作の「紙の月」を、「桐島、部活やめるってよ」や「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」などで様々な視点からの細かな人間描写に定評のある吉田大八監督が映画化した作品。設定はさながら、監…
アベンジャーズ/エンドゲーム(Avengers: Endgame)最強の、逆襲(アベンジ)へー。令和初日に鑑賞。令和初鑑賞の映画となりました。ネタバレはしないようにかなり意識してレビュー書きました。MCUシリーズだとまともに鑑賞した映画は、初回のアベンジャーズ…
SING/シング歌のチカラで元気になれる、新しいエナジームービーがやってきた!劇場公開してたときに鑑賞するか悩んで結局鑑賞できてなかったので地上波で鑑賞。地上波ありがたい。今回は軽めのレビューで。気軽に誰でも楽しめる王道ミュージカル映画。トク…
愛がなんだ全部が好き。でもなんでだろう、私は彼の恋人じゃない。私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたのだ。ダメでかっこよくないところも、全部を好きだと思ってしまったら、嫌いになることなんてたぶん、永遠に、ない。角田光代原作を岸井ゆきの主…
ミスミソウ家族が焼き殺された日、私は復讐を決めた。2018年観たかったのに観れなかった作品を鑑賞しよう第八弾。田舎独特の閉塞感と逃げ場のない絶望に抑圧された環境下から来る行き場のない溜まりに溜まった鬱憤が、最も昇華されてはいけない形にどんどん…
キングダム すべてを賭ける夢はあるか 原作未読。 周りでも好評が多かったので読みたいと思いながら読めてなかった原作が、映画化されるとのことで楽しみに鑑賞。 完全なるフィクションを題材としている作品ではなく、実在していた紀元前3世紀の古代中国の戦…
麻雀放浪記2020ボーッと生きてんじゃねえよ、ニッポン!原作未読。原作を知ってる方と麻雀通の方からの酷評が物凄いですが、個人的にはおもしろくてよかった。今作は、ピエール瀧の一件で上映が危ぶまれていたが、思考停止して上映中止にするのでなく、熟考…
3年A組 今から皆さんは、人質ですミステリー要素が強めのキャッチーなタイトルと菅田将暉を筆頭に今を彩る若手キャスト陣の集結に冒頭の回の想定外な内容からよい意味でのギャップで、話題を一気にかっさらう。エンタメ色の強い作品に見せかけて、蓋を開ける…
今夜、ロマンス劇場で 運命なんて飛び越えて、私はあなたに逢いにいく。 王道のラブロマンス。 物凄く綺麗にストーリーが進んでいって、積み上げた2人が最後に出した答えが素敵だった。 お互いがお互いを思うからこその行動とちゃんと見てるからこその言動が…
永い言い訳 妻が死んだ。 これっぽっちも泣けなかった。 そこから愛しはじめた。 映画にハマるきっかけを作ってくれた2016年邦画作品の一つ。 このタイミングで改めて鑑賞。 自己愛が強く、自分が他人にどう思われるかを重要視し、さらに自らの欲求の発散の…
ゲット・アウト(Get Out)何かがおかしい第90回アカデミー賞脚本賞作品を、遅ればせながら鑑賞。ただのホラー映画かと思いきや、人種差別にしっかり切り込んでいて、人間の末恐ろしさをも深く描き、伏線の回収劇も見事で、見応えありでかつ映画的なおもしろ…
そうして私たちはプールに金魚を、先生、人って退屈で死ねますか。第33回サンダンス映画祭ショートフィルム部門のグランプリ受賞作品。2012年に埼玉県狭山市の学校でプールに400匹の金魚が放流され、世間を騒がせた実話を原案にしたショートフィルム。27分と…
少女邂逅君だけでよかった。君だけがよかった。2018年観たかったのに観れなかった作品を鑑賞しよう第六弾。いじめられたことをきっかけに声が出なくなった小原ミユリ(保紫萌香)。リストカットをしようとするも勇気がなくできない。ミユリは山の中で拾った…